そして現在へ
現在の上方落語界に歴史を残した人物といえば、五代目笑福亭松鶴といっても過言ではありません。戦中戦後のドサクサで落語どころではないという時代で、戦争で壊滅状態になった上方落語界の建て直しを進め、後進の指導に努め、自費で「上方はなし」という雑誌を刊行し、ネタの保存に努めました。上方落語の復興と保存に一生を費やしたといっても過言ではありません。戦後の復興にも役に立てた噺家は、笑福亭松鶴の他にも沢山いましたが、戦後間もなく亡くなった噺家が多いのが残念です。
最近の落語界は?
最近の落語界は、テレビやラジオといったメディアが発達して、様々なスタイルの噺家の落語が聴けるようになって成熟した印象を受けます。それでも、現代にマッチした新作も創作されて高座でも聴く時代にもなりました。今でも、落語界で昔からある噺家も次々と出て来ています。