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江戸期と「寄席」

日本におけるルネサンス期、江戸時代。このころは落語界隈の文化も大きくその翼を広げた時代であります。

江戸での落語は、先進国である中国や落語発祥の地である上方の情報や流行をうまく取り入れながら洗練されていきました。ときには幕府との軋轢を生みつつも、逆風に負けず進化を続けていった江戸の落語文化は、「寄席」という場にその結実を見るのです。

中国笑話の訓話が流行しました

小噺が流行したのには理由があり、辻噺の場や料理屋で行われた「会噺」という小噺コンクールのような催しが流行していたのです。このために、「面白い噺をこし…

江戸落語の復活

一部の落語でのデマ騒ぎや、江戸幕府の贅沢の戒めがあったために沈黙していた江戸の落語ですが、上方では、漢文落語の最盛期にあたり、地口(言葉遊びの洒落…

幕府にも負けない落語文化

会咄(かいばなし)は、大坂でも取り上げられていましたが、ついに江戸でも会咄をするようになりました。やはり面白い娯楽が受けたものです。江戸落語中興の祖…

辻噺から屋内で口演する時代に

上方で初めて寄席を行ったのは、初代桂文治でした。「桂」は現代にも続いています。当時は寄席とは呼ばず、「席」と呼んでいたそうです。桂文治は二十一歳頃か…